そば粉の一粒一粒に水を均等に行き渡らせるための「水回し」、「つや出し」から粘りを引き出すための「くくり(もみ)」、玉 にする時に空気を入れないようにするための「菊もみ」、さらに「へそ出し」を経て玉 を作ります。木鉢の中でのこの一連の作業が手打ちの基本中の基本です。
こねあがった玉を薄く延ばしていく作業。ここで時間がかかってしまうと、生地が乾いて、「そばが風邪」を引 いてしまいます。手順よく、手早い作業が求められます。
江戸風では、コマ板を使い、何と言っても細打ちが特徴。江戸時代、ぴしっと揃った細打ち麺を作れることは、その職人が高度な技術を持っていることの証明だったと言い、それによって給金の額が決まったと言われます。
そばを茹でる人を「釜前」と呼びます。茹でる前に生そばを目で見て、手で触って、どういうそばかを瞬時に判断し、その茹で加減を決めます。切れやすいそばを最良の状態で茹で上げるのも「釜前」の腕一つで決まります。